私が直面した大阪の洗礼

私が直面した大阪の洗礼

リアクションはオーバーに!

大阪で受けた洗礼というと、「会話ではウケを狙うべし」や「オチのない話はするな」といった話を想像されるかもしれません。
確かに東京に比べればその傾向はありますが、べつに大阪の人だって常に会話でギャグを飛ばしているわけではなく、オチのない話をしたからといって怒られるわけではありません。
ビジネスではむしろ必要ないといってもよいでしょう。
ただし、ウケやオチよりも大切なのが、相手に対するオーバーリアクションです。

先日、大阪のクライアントとの商談のために上司に同行したときの話です。
基本的に上司が話していたので自分は黙っていたのですが、すると相手から急に「なんでずっと黙っているんだ?しゃべることがないのなら帰ったらどうだ」と(大阪弁で)叱責されたのでした。
話は上司がしているので自分は聞き役に徹した方がいいかなと思っただけなのですが、それが相手には伝わらなかったようです。

ビジネスに限らず、会話では傾聴が大切ということはよく言われます。
相手に気持ちよく話させることが大切です。
逆に、自分の話ばかりする人が嫌われるのは言うまでもないでしょう。
ただ傾聴が大切といっても、大阪では黙っていては通じないことがわかりました。

ウケを狙った話をしなければならないとか、会話では常にオチを用意しておかなければならないということではありません。
大阪の人との会話では、相手への共感を示すためにふだんよりオーバーなぐらいに大きなリアクションを取らなければいけないのです。

大阪のオバチャンに代表されるように大阪の人は目立つ服を着るのが好きですが、コミュニケーションも同様です。
わかりやすく目立つようはっきりと伝えることが重視されるのです。
ですので、先の例のように黙っているだけでは、相手には商談に参加していないと誤解されても仕方ありません。
相手の話すタイミングに合わせて、「へー!」とか「すごいですね!」とか「そうなんですか!?」などオーバーに相槌を打つだけでも全然違います。

お金の話が出たときはチャンス

大阪では、商談でも値切りから始まるので面食らうという話もよく聞きます。
大阪人といえばケチで1円でも安いものに執着するようなイメージがありますが、それを悪く捉える必要はありません。
値切ることはふつうのこと、何も恥ずかしくないし悪くないことなのです。

また、相手が値切ってくるということは、裏を返せばそれだけこちらの商品に興味を持っているということです。
興味がなければそもそも値切りすらしませんから、相手が値切ってきたらチャンスと思って商談を優位に進めましょう。
実際に値切ることが難しい場合は、ちょっとしたおまけをつけるだけでも相手に好感を与えることができます。

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