暮らしてわかった東京と大阪の笑いの違い

暮らしてわかった東京と大阪の笑いの違い

TVに出ているのは笑いのプロ

お笑いの世界では、関西の芸人は面白いというのが一般的に浸透しています。
私もお笑い番組を見ていて関西芸人の面白さによく涙を流して笑わせてもらいました。
東京人としては、大阪の笑いがこのような関西芸人を育てるのだと思っていたのですが、友達の大阪の人に言わせると、TVに出ている関西芸人がしている笑いは本来の「大阪の笑い」ではないと言います。

東京のTVで活躍している関西芸人は、笑いのプロだから面白いのだと、つまり、仕事として笑わせるポイントを知っているのだから、面白いのは当たり前というのです。
少し分かりにくいですが、我々が思う「関西芸人の笑い」と本当の「大阪の笑い」は分野が違うと言いたいのだと思います。

何でもないことを面白く話すスキル

本物の大阪の笑いとは、たとえ素人の一般人であっても、何でもない日常に起こるできごとを面白く話すスキルのこと、らしい。
私が勝手に解釈するに、これが「オチがある話」ということではないだろうか。

よく大阪の取引先の人や知り合いと話していると、「オチないやん」と言われることがあります。
つまり、大阪の人はごく一般的なたわいない会話の中にもオチをつけて話す習慣があるのでしょう。
東京にはそのような笑いの文化はありませんし、あえて余計なことを言わない、むしろすまし顔で要件だけを伝えて会話が終わることが多いような気がします。

確かに、大阪の営業さんと話していると、間のとり方や話し方が非常に上手な人が多い印象はありますが、大阪の土壌がこのような人材を育てるのでしょうね。
大阪では、道行く人の会話をこっそり聞いているだけでもクスっと笑ってしまいそうになります。
それ程洗練された噺家が多く、日常的にボケとツッコミが会話の中でなされています。

ただ、私のような東京の人間にまでオチを求めるのはどうかと思いますが。
40歳にして大阪の笑いを習得できるとは思っておりませんのでどうかご容赦ください。

大阪人だからと皆面白いワケではない

確かに大阪の人は面白い人が多く、いつも場を和ませてくれていてすごいなと思うのですが、一部の大阪人に言わせると、面白いことを言ってくれるのではないかという期待が高すぎてプレッシャーに感じる、とのこと。
確かに、大阪人にもシャイな人もいますし、口下手な人もいるでしょう。
ただ大阪出身だからというだけで笑いを求められるのも可哀想な話ですね。

私はその点、周りの友人から鍛えられる日々です。
話にオチがないのがそんなにいけないのでしょうか?
東京と大阪の笑いの溝は、マリアナ海溝ほどに深い。

著者について

tanshinfunin-osaka.info administrator