大阪に単身赴任生活をはじめてから、気が付いたことがあります。それは大阪には保育園や保育士の数は少ないということ。最近「待機児童問題」のニュースを見てからそれまで気にしていなかった大阪の保育園が少ないことを知りました。
大阪だけではなく、ほかの地域でも待機児童の問題は新聞やテレビなどで報道されていますが、今回は大阪府をメインに取り上げられていたので、身近な問題として実感しました。
そもそも待機児童とは、保育園への入所申請を既にしていて入所条件を満たしているにもかかわらず、保育所に預けることのできない児童のことです。専業主婦のいる家庭ならともかく、母子家庭や父子家庭、さらに共働き世帯においては、保護者の働いている間に子どもの面倒を見ることは困難ですよね。
そうしたニーズに対応するために保育園という施設がありますが、その施設すらも利用できない状態なので、待機児童の保護者はどのような対策を取って良いのか悩んでしまいます。生活を続けるためには仕事を辞めるわけにはいきませんし、かといって、子どものことを考えると、仕事を優先しづらくなってしまいます。
妻や子どものいる東京でも、待機児童問題はまだ解消されていません。このような待機児童は保育士の数や保育園が不足していることが原因です。ニュースを見終わってから大阪の待機児童数が気になっていたので調べたところ、平成26年では待機児童の数が全体の224人いました。平成30では56人、平成31年には28人と劇的な問題の解消がすすんでいますが、それでもすべてが解消されているわけではありません。
待機児童問題が解消されないなか、大阪府は「期間限定保育」とよばれる制度を実施しています。期間限定保育では、保育室の空きスペースを活用し、預かり先が見つからない満1歳児を対象に最大で2年間の保育を実施することです。
利用には大阪にある保健福祉センターに申し込み手続が必要になっており、1次調整の結果で入所が困難とみなされた児童や1次調整の申し込みはせずに、2次調整で新しく申し込みをする児童が利用できます。一方で、住まいの地域によって、申し込みの様式が変わってきますので、近くの保健福祉センターに問い合わせると預かってくれるかどうか判断してくれます。
活用されていないスペースを確保して保育所するのは画期的なアイデアだと思いました。バイクに乗って大阪市内を走っていると使われていない土地やもったいないと思う空間を結構目にしてしまうので、期間限定保育のような制度をもっと普及してほしいと思います。また、保育園の数に伴って保育士の人数も少なくなるので、保育士に対して手厚いサービスを用意し全体的な保育士の人口を底上げしても良いと思いました。
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